(Noun) Newt; sword-tailed newt (Cynops ensicauda), Anderson's crocodile newt (Echinotriton andersoni)
Define sooji そおじ Meaning ソージ
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JLect: Japonic Languages and Dialects Database
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A dictionary of the Ryukyuan language
Results from the 沖縄語辞典 データ集 Okinawago jiten dēta-shū (Okinawan Language Dictionary Data Collection), published by the National Institute for Japanese Language and Linguistics, © CC BY 4.0.
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ソージ sooji (soozi) ⓪ 名
- 掃除。~sjuN.掃除する。hooci sjuN.ともいう。
ソージ sooji (soozi) ⓪ 名
- 寒水。《地》参照。
ソージ sooji (soozi) ① 名
- あじろ。竹で四つ目垣のように粗く編んだもの。農家などで,戸・天井・垣などに,また,中に茅を入れて壁などにする。
ウソージ usooji (?usoozi) ⓪ 名
- お考え。~N misjooraN.お考えにもならない。
- 王のおぼし召し。叡慮。
ワイソージ waisooji ('waisoozi) ① 名
- 竹を割って編んだsoozi(あじろ)。
ソージマーイ soojimaai (soozimaai) ⓪ 名
- 掃除の見回り。役人が掃除の検査で回ること。
マチソージ machisooji (macisoozi) ⓪ 名
- 市(maci)の掃除。
マチソージー machisoojii (macisoozii) ⓪ 名
- 市場掃除人。
イッソージーチー issoojiichii (?iQsooziicii) ⓪ 副
- 片はしから。残らず。すっかり。?iQsoonaadiiともいう。caaru sjumuCi 'jatiN~'judi tuujuN.どんな本でも片はしから読破する。
ウソージミシェーン usoojimisheen (?usoozimiSe]eN) ⓪ 他・不規則
- お考えになる。お思いになる。おぼし召す。nuNzoo caa ?usoozimisjoorarijabiiga.あなた様はどうお考えになられますか。
Audio Database of Hatoma Lexicon
Results from the 鳩間方言 音声語彙データベース Hatoma hōgen onsei goi dētabēsu (The Audio Database of Hatoma Lexicon), by Shinichi Kajiku and Natsuko Nakagawa, © CC BY-SA 3.0 DEED
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カキソージ [⸣kḁkisoːʤi] (名)
- 掃除。「掻き掃除」の義。庭の塵を掻き集めて取ったり、掃いたりして綺麗に清掃すること。
- ⸢ヤー⸣ヌ ウ⸢チ⸣フカ ⸣カキソージン サ⸢リティ⸣ イッ⸢ケナ⸣ ア⸢ザ⸣ケーン
[⸢jaː⸣nu ʔu⸢ʧi⸣ɸu̥ka ⸣kḁkisoːʤin sa⸢riti⸣ ʔik⸢kena⸣ ʔa⸢ʣa⸣keːŋ]
(家の内外清掃がなされていて非常に清潔である) - ⸢ヤー⸣ヌ ⸣カクヌ ⸣カキソージェー ヤ⸢ラビ⸣ヌ ス⸢クブン バシキルナ⸠ヨー
[⸢jaː⸣nu ⸣kḁkunu ⸣kḁkisoːʤeː ja⸢rabi⸣nu su̥⸢kubum baʃikiruna⸠joː]
(屋敷の掃除は子供の担当する仕事<職分>だ{EOS}忘れるなよ) - ⸣カキソージェー シ⸢マ⸣シティル ア⸢サブティ⸣ ムカーヤ
[⸣kḁkisoːʤeː ʃi⸢ma⸣ʃi̥tiru ʔa⸢sabuti⸣ mukaːja]
(掃除を済ませてから遊ぶとものだよ)
Example phrases
シラソージ [⸣ʃirasoːʤi] (名)
- 産褥中の産婦と嬰児の健康祈願。産屋の穢れを祓い、清浄を保つこと。「産屋精進」の義。
- ⸣シラソージティ ⸢シー⸣ ム⸢カ⸣シプソー ⸣シラプスンマー ヤ⸢ナ⸣ムニ ヤ⸢ナソーヤ⸣ シゥ⸢カソーラン⸣シェン
[⸣ʃirasoːʤiti ⸢ʃiː⸣ mu⸢ka⸣ʃipu̥soː ⸣ʃirapu̥summaː ja⸢na⸣muni ja⸢nasoːja⸣ sï̥⸢kasoːraŋ⸣ʃeŋ]
(産褥中のお祓いといって、昔の人は、産婦には悪い言葉<話>や悪い消息は聞かされなかった) - 産婦と赤子が無事に産屋を出ることが出来るよう祈願すること。⸢産屋精進」の義。分娩後の処理が済んだ後、産婦と新生児への手当てが一段落すると、⸣ジル
[⸣ʤiru]
(地炉) - に火を起して産婦の体を温めた。父方の母親か祖母、または産婦の母親たちが⸣グシパナ
[⸣guʃipana]
(神酒と花米) - 、それにマ⸢カグ
[ma⸢kagu]
(重箱に詰めたお握り) - を地炉の神に供えて産婦と新生児の健康祈願をした。 ⸣シラソージェー ッ⸢ふァナシプス⸣トゥ ッ⸢ふァバ⸣ ブ⸢ジニ⸣ シラヤーラ ン⸢ザ⸣シ ッ⸢ふォー⸣リティヌ ⸢ニン⸣ガイ
[⸣ʃirasoːʤeː f⸢fanaʃipu̥su⸣tu f⸢faba⸣ bu⸢ʤini⸣ ʃirajaːra ʔn⸢ʣa⸣ʃi f⸢foː⸣ritinu ⸢niŋ⸣gai]
(シラソージ<産屋精進>は、産婦と子供を無事に産屋から出してくださいという祈願だ)
Example phrases
スクリムヌヌソージ [su̥⸢kurimunu⸣nu ⸢soː⸣ʤi] (連)
- 作物(特に稲作)の病虫害駆除の祈願(精進)。稲の葉腐れ(いもち病)やイナゴなどの虫除けの祈願を、パ⸢マウリソー⸣ジナール ス⸢クリムヌ⸣ヌ ⸢ソー⸣ジェー ⸢ソーッ⸣タ[pa⸢maʔurisoː⸣ʤinaːru su̥⸢kurimunu⸣nu ⸢soː⸣ʤeː ⸢soːt⸣ta](浜下り精進の祭祀で農作物<稲作>の病虫害駆除の祈願は精進潔斎をしてなされたものだ)
ソージ [⸢soːʤi] (名)
- 障子。標準語からの借用語。老年層はア⸢カル[ʔa⸢karu](明かり障子)という。これは、70歳以下の人には理解語彙。鳩間島では、障子のある家は少なかった。
- ム⸢カ⸣シプソー ⸢ソージバ⸣ ア⸢カルティ⸣ ア⸢ゾーッ⸣タ
[mu⸢ka⸣ʃipu̥soː ⸢soːʤiba⸣ ʔa⸢karuti⸣ ʔa⸢ʣoːt⸣ta]
(昔の人は障子をアカルといわれた)
Example phrases
ソージ [⸢soː⸣ʤi] (名)
- お祓い祈願。精進潔斎して祈願すること。「精進」の転訛したもの。
- パ⸢マウリソー⸣ジ
[pa⸢maʔurisoː⸣ʤi]
(旧暦三月の庚に行われる虫祓いの祈願{EOS}部落民こぞって桟敷に集り、模擬的な夜籠り祈願をする儀式) - ⸢プーヌソー⸣ジ
[⸢puːnusoː⸣ʤi]
(稲穂の害虫祓いの祈願) - ッ⸢サバー⸣ヌ ⸢ソー⸣ジ
[s⸢sabaː⸣nu ⸢soː⸣ʤi]
(稲草葉<下葉>の害虫祓いの祈願) - などがある。 ⸢プーヌソー⸣ジェー ⸢マイヌ⸣ プーナ ⸣カタンドーレーヌ ム⸢シヌ⸣ シゥ⸢カン⸣ヨー ⸢ウイヌ⸣ウガンナーティ サ⸢カサ⸣ ティ⸢ジリ⸣ビーンケーヌ ⸢ニン⸣ガイ ⸢オーッ⸣タ
[⸢puːnusoː⸣ʤeː ⸢mainu⸣ puːnaː ⸣kḁtandoːreːnu mu⸢ʃinu⸣ sï̥⸢kaɲ⸣joː ⸢ʔuinu⸣ʔugannaːti sḁ⸢kasa⸣ ti⸢ʤiri⸣biːŋkeːnu ⸢niŋ⸣gai ⸢ʔoːt⸣ta]
(稲穂のお祓い祈願は、稲穂にバッタ<飛蝗>などの害虫が付かぬよう、友利御嶽<上のお願>で司<巫女>、テズリ部<男性神職者>の方々が祈願された)
Example phrases
ソージ [⸢soː⸣ʤi] (名)
- 掃除。清掃。標準語からの借用語。⸢ソー⸣ジカキ[⸢soː⸣ʤikḁki](掃除)、⸣カキソージ[⸣kḁkisoːʤi](掃き掃除)ともいう。
- ミ⸢ナカ⸣ヌ ⸣カキソージェー ヤ⸢ラビ⸣ヌ ス⸢クブン ヤッタ
[mi⸢naka⸣nu ⸣kḁkisoːʤeː ja⸢rabi⸣nu su̥⸢kubuɲ jatta]
(庭の掃き掃除は子供が担当<職分>する仕事であった) - ミ⸢ナカ⸣ヌ ⸢ソー⸣ジ シ⸢ティ ガッ⸣コー ⸣パリ
[mi⸢naka⸣nu ⸢soː⸣ʤi ʃi̥⸢ti gak⸣koː ⸣pari]
(庭の掃除をしてから学校へ行け)
Example phrases
ソージ [⸢soː⸣ʤi] (名)
- (地)西表島の船浦の奥地にある水田地帯の地名。
- プ⸢サ⸣キャーヌ ⸢ソージ⸣ヌ ⸢ター⸣ヤ ⸢タール⸣ ス⸢ク⸣リ ⸢ブーワ
[pu̥⸢sa⸣kjaːnu ⸢soːʤi⸣nu ⸢taː⸣ja ⸢taːru⸣ su̥⸢ku⸣ri ⸢buːwa]
(冨里家のソージの田圃は誰が耕作しているのか)
Example phrases
ソージカキ [⸢soː⸣ʤikḁki] (名)
- 掃除。掃除の強調表現。
- ビ⸢キドゥモー ヤー⸣ンナカー ⸢ソー⸣ジカキン サ⸢ヌ
[bi⸢kidumoː jaː⸣nnakaː ⸢soː⸣ʤikḁkin sa⸢nu]
(男は家の中を掃除もしない)
Example phrases
ソージヌサン [⸢soːʤinu⸣ saŋ] (連)
- 「障子の桟」の義。標準語からの借用語。鳩間島では限られた家にしか障子は無かった。
- ⸣ソンガチマイ ヤ⸢リバ ソージヌ⸣ サン ア⸢ライティ ソージ⸣ パ⸢リカイリ⸣バ
[⸣soŋgaʧimai ja⸢riba soːʤinu⸣ saŋ ʔa⸢raiti soːʤi⸣ pa⸢rikairi⸣ba]
(正月前だから障子の桟を洗って、障子を張替えなさいよ)
Example phrases
ソージヌプニ [⸢soːʤinu⸣ puni] (連)
- 障子の桟(障子の骨)。
- ⸣ビーティ ⸢ソージ⸣ナー ⸢トー⸣リ ⸢ソージヌ⸣ プニ ⸣ブリ シ⸢ティナー⸣ヌ
[⸣biːti ⸢soːʤi⸣naː ⸢toː⸣ri ⸢soːʤinu⸣ puni ⸣buri ʃi̥⸢tinaː⸣nu]
(酔って障子に倒れて、障子の桟を折ってしまった)
Example phrases
ソージマール [⸢soː⸣ʤimaːru] (名)
- 掃除の検査のために保健所の所員が村々を巡回検査すること。
- イ⸢サナケーラ⸣ ヤ⸢クニン⸣ヌ ⸢ソー⸣ジマール ⸢シン オー⸣ルンツォー
[ʔi⸢sanakeː⸣ra ja⸢kunin⸣nu ⸢soː⸣ʤimaːru ⸢ʃiŋ ʔoː⸣runʦoː]
(石垣から役人が掃除や衛生検査をしに来られるそうだ)
Example phrases
タナドゥルソージ [ta⸢na⸣durusoːʤi] (名)
- ⸢種取精進」の義。播種した種籾が順調に発芽し生育するよう、精進潔斎して祈願すること。その期間は茶を飲まない(茶色が出るのは田圃に赤錆た水が出るのでタブー)、鬚を剃らない、髪を刈らない(鬚を剃ることは、苗の根を刈り取ることに繋がるのでタブー)、畑の畦の草を焼かない、子供が飛び跳ねることを禁じる等のタブーを守った。
- タ⸢ナ⸣ドゥルソージナーヤ ヤ⸢ラビ⸣ヌ ⸢アーリムンマー⸣ イ⸢バ⸣チェー ッ⸢ふァーソーラン⸣シェン
[ta⸢na⸣durusoːʤinaːja ja⸢rabi⸣nu ⸢ʔaːrimummaː⸣ ʔ⸢iba⸣ʧeː f⸢faːsoːraŋ⸣ʃeŋ]
(種取り祭の精進の時には、子供の暴れん坊にはイバチを食べさせられなかった{EOS}<飛び跳ねて暴れると猪害が発生するのでタブー>)
Example phrases
ッサバーヌソージ [s⸢sabaː⸣nu ⸢soː⸣ʤi] (連)
- 稲の下葉が枯れる病気に罹らないよう精進潔斎して祈願すること。ッ⸢サバー⸣ヌ ⸢ニン⸣ガイ[s⸢sabaː⸣nu ⸢niŋ⸣gai](稲の下葉の祈願)ともいう
トゥッカソージ [⸢tukkasoːʤi] (名)
- 出産後十日目の日に産褥を清め、母子の健康について地炉の神に感謝し、産婦の uby{肥立}{ヒ|ダチ}ちと、新生児の今後の順調な成長を祈願する神事。神酒とパ⸢ナン⸣グミ[pa⸢naŋ⸣gumi](白米{EOS}花米)を供えて祖母や司が祈願した。「十日精進」の義。
- ⸢トゥッカジラヌ⸣ ピンナー ⸢トゥッカソージェー⸣ シ⸢マ⸣シティル ⸣ジロー シ⸢ズ⸣モーッタル
[⸢tukkaʤiranu⸣ pinnaː ⸢tukkasoːʤeː⸣ ʃi⸢ma⸣ʃi̥tiru ⸣ʤiroː ʃi⸢ʣu⸣moːttaru]
(産後十日目の日に産褥十日目の感謝と健康祈願、<十日精進>をされてから産屋の地炉は片付けられた)
Example phrases
パカソージ [pḁ⸢kasoː⸣ʤi] (名)
- 墓掃除。ジ⸢ル⸣クンチ[ʤi⸢ru⸣kunʧi](旧暦十六日祭)の当日や⸢ソー⸣ラン[⸢soː⸣raŋ](お盆<精霊会>)の一週間前のタ⸢ナバタ[ta⸢nabata](旧暦の7月7日)に墓の清掃をすること。
- ⸣アツァー タ⸢ナバタ⸣ ヤ⸢リバ ベー⸣ヌ パ⸢カソー⸣ジ ⸢シン⸣ パラ⸢ナー
[⸣ʔaʦaː ta⸢nabata⸣ ja⸢riba beː⸣nu pḁ⸢kasoː⸣ʤi ⸢ʃim⸣ para⸢naː]
(明日は七夕だから、我が家の墓の掃除をしに行こうねえ)
Example phrases
パシゥカソージ [⸢pasï̥kasoːʤi] (名)
- ⸢廿日精進」の義。産後廿日に行う行事。産後廿日めに、産褥中無事に経過することが出来たことに対する感謝の祈願を行い、産褥に張り巡らした注連縄を取り払って産屋を片付けること。
- ⸢パシゥカソー⸣ジン シ⸢マ⸣シ ⸣ジルーン カ⸢タジ⸣ケーチバ シカイ⸢トゥ⸣ ドゥーヨーゾー ⸢シー⸣ヨー
[⸢pasï̥kasoːʤiŋ⸣ ʃi⸢ma⸣ʃi ⸣ʤiruːŋ ka⸢taʤi⸣keːʧiba ʃi̥kai⸢tu⸣ duːjoːʣoː ⸢ʃiː⸣joː]
(廿日精進も済ませ、地炉も片付けたので、しっかり体の養生をしなさいよ)
Example phrases
バタミチソージ [ba⸢tamiʧisoː⸣ʤi] (名)
- 祭祀の名。パ⸢マウリソー⸣ジ[pa⸢maʔurisoː⸣ʤi](浜下り精進)の別名。満腹する精進祈願の義。ご馳走を作って、村中の人々が⸣サンシキ[⸣saŋʃi̥ki](桟敷)に集まり、神職者(司や手擦り部)が友利御嶽で稲の下葉枯れ予防を祈願をしている間、村人等が模擬的に夜籠もりをした後、村役人の鶏鳴の合図によって一斉に起き出して、昼食のご馳走を食して帰宅した村行事。
- ム⸢カ⸣シプソー パ⸢マウリソージ⸣バ バ⸢タミチソー⸣ジティ ア⸢ゾーッ⸣タ
[mu⸢ka⸣ʃipu̥soː pa⸢maurisoːʤi⸣ba ba⸢tamiʧisoː⸣ʤiti ʔa⸢ʣoːt⸣ta]
(昔の人は浜下り精進を腹満ち精進と言われた)
Example phrases
パマウリソージ [pa⸢maʔurisoː⸣ʤi] (名)
- 「浜下り精進」の義。旧暦3月の庚の日を選んで執り行われる。別名バ⸢タミチソー⸣ジ[ba⸢tamiʧisoː⸣ʤi](腹満ち精進)ともいわれる。虫祓いの祈願。部落の住民総出で、⸣サンシキ[⸣saŋʃiki](桟敷)に集まり、⸢ウイヌ⸣ウガン[⸢ʔuinu⸣ʔugaŋ](友利御嶽)でサ⸢カサ[sḁ⸢kasa](司)やティ⸢ジリ⸣ビー[ti⸢ʤiri⸣biː](男性神職者)が「稲の下葉の願い」をしている間、ヤ⸢ク⸣サ[ja⸢ku⸣sa](村役人)の指示に従って一斉にサンシキで就寝し、村役人が両手でバタバタと羽音を作ってコケコッコーという鶏鳴の合図をすることによって起き、ご馳走<昼食>を食べて帰宅した。この祈願は、友利御嶽において他の四箇所の御嶽の分まで、ウ⸢トゥー⸣シ[ʔu⸢tuː⸣ʃi](遥拝)で祈願される。合計イ⸢チ⸣ヤマ[ʔi⸢ʧi⸣jama](五箇所の御嶽)の祈願が執り行われるものである。ムラヤクサ(村役人)達は手分けして⸣イダフニ[⸣ʔidaɸuni](サバニ)に分乗し、西表島の⸢タータバ⸣ル[⸢taːtaba⸣ru](田原)へ行き、⸢ユシキ⸣ヌサン[⸢juʃi̥ki⸣nusaŋ](ススキで作ったサン)を田圃の中に差し立てて島に帰った。「浜下り精進」の三日前の夜、村ヤクサたちによって⸣ッサレー[⸣ssareː](知らせごと{EOS}お触れごと)」が行われる。声色を使って、声の主が誰であるか分からないように「ッサレー」を申し述べる。闇の中から「ッサレーッサレー」という声が聞こえると、家の中の母親たちが畏まって、「⸢オー[⸢ʔoː](はい)」と答えた。親達は、それを神の声として聞き、謹んで応答したものである。ややあって、戸外の闇の中から、⸢アシ⸣トー パ⸢マウリソー⸣ジ ア⸢タリオーッ⸣タ シ⸢キン⸣ドゥ カ⸢マチヌ マーラヌ⸣ カキソージ ピ⸢ナカンヌ マイ⸣ヌ ア⸢ガムノーマ⸣ヌ カ⸢キン⸣グ ⸢シー⸣ タ⸢ボー⸣ローリ」[⸢ʔaʃi̥⸣toː pa⸢maʔurisoː⸣ʤi ʔa⸢tariʔoːt⸣ta ʃi̥⸢kin⸣du ka⸢maʧinu maːranu⸣ kḁkisoːʤi pi⸢nakannu mai⸣nu ʔa⸢gamunoːma⸣nu kḁ⸢kiŋ⸣gu ⸢ʃiː⸣ ta⸢boː⸣roːri](明後日は「浜下り精進」に当っておりますので、竈の回りの掃除、火の神様の前の「赤もの」<火>の用心<格護>をよくしてください)というと、家の中の者は「⸢ウ⸣ー[⸢ʔu⸣ː](畏まりました)」と答えた。これを全戸に触れまわって唱えたものである。唱え方が下手な人は、声の主が誰だと分かるので、「ッサレー」が帰った後、家の中は哄笑の渦となるのことがあった。それでも親立ちは、「シーッ」といって子供達をたしなめ<窘>た。昔は、パ⸢マウリソー⸣ジの日に、日頃の行いの悪い人や⸢グイ⸣フゾーノー[⸢gui⸣ɸuʤoːnoː](貢納布)の検査で不合格となった女性がサンシキに引き出されて、⸢トゥン⸣ガー ⸢ッふァーサリタ[⸢tuŋ⸣gaː f⸢faːsarita](⸢科を食わされた」、罰を与えられた)といわれている
プーヌソージ [⸢puːnu soː⸣ʤi] (連)
- 稲穂の祈願。「稲穂の精進」の義。旧暦3月の壬、丙、庚の何れかの日を選んで祈願された⸢ユーニンガイ[⸢juːniŋgai](豊作祈願)で、ム⸢シヌ ニン⸣ガイ[mu⸢ʃinu niŋ⸣gai](虫を祓う⸢虫の祈願」)、ッ⸢サバー⸣ヌ ⸢ニン⸣ガイ[s⸢sabaː⸣nu ⸢niŋ⸣gai](稲の下葉が枯れないように祈願する祭事)と共に ⸢プーヌ ソー⸣ジ[⸢puːnu soː⸣ʤi](稲穂が完全に出揃うよう精進潔斎して祈願する祭事{EOS}パ⸢マウリソー⸣ジ{SqBr}pa⸢maʔurisoː⸣ʤi{/SqBr}<部落総出で浜下りをして祈願する祭事>をして祈願した)をして稲穂に害虫が付かぬよう、サ⸢カサ[sḁ⸢kasa](司)、ティ⸢ジリ⸣ビー[ti⸢ʤiri⸣biː](男性神職者)たちが⸢ウイヌ⸣ウガン(友利御嶽)、ニ⸢シ⸣ドーウガン(西堂御願)、ア⸢ラ⸣カーウガン(新川御願)、ピ⸢ナイ⸣ウガン(鬚川御願)、⸢マイドゥマ⸣ルウガン(前泊御願)、ミ⸢ルクン⸣ヤー(弥勒を奉納してある家{EOS}大城家)を回って祈願をした。パ⸢マウリソー⸣ジ[pa⸢maʔurisoː⸣ʤi](浜下り精進の祭事)の日、神職者達が祈願している間にム⸢ラヤクサ[mu⸢rajakusa](村役人)達がサバニで西表島へ行き、各地の田圃にススキの⸣サン[⸣saŋ](ススキの茎を十字に結んだ呪具)を差して帰った。
- ⸢サン⸣マー⸢ヨー ターパタキ⸣ヌ ⸣カドーラ ⸢ミーパン ペー⸣リティ ⸣フケー ⸣ッスティ ア⸢ザリ ブー
[⸢sam⸣maː⸢joː taːpataki⸣nu ⸣kadoːra ⸢miːpam peː⸣riti ⸣ɸu̥keː ⸣ssuti ʔa⸢ʣari buː]
(サン<呪具>はねえ、田や畑の角から三歩中へ入って、ススキの茎<呪具のサン>を差すことといわれている) - バ⸢ラフタ⸣ヌ ⸢サン⸣マー ム⸢スビティ⸣ ス⸢ブル⸣ヌ パ⸢タ⸣ナー シ⸢キ⸣ルカー ウ⸢レー⸣ ヌ⸢キ⸣ムヌ ⸣ナルン
[ba⸢raɸuta⸣nu ⸢sam⸣maː mu⸢subiti⸣ su⸢buru⸣nu pḁ⸢ta⸣naː ʃi̥⸢ki⸣rukaː ʔu⸢reː⸣ nu⸢ki⸣munu ⸣naruŋ]
(藁のサンは、十字に結んで頭の側に置くと、それは魔除けとなる)
Example phrases
ユーカソージ [⸢juːkasoːʤi] (名)
- 産後四日目に執り行う清め祓いの祈願。「四日精進」の義。⸢ユーカジラ[⸢juːkaʤira]とおなじ。
- ⸢ユーカジラ⸣ナー ⸢ニン⸣ガイ ⸢オー⸣ル ⸣ムヌル ⸢ソー⸣ジ ⸣ナル ⸣シジ⸢ナー
[⸢juːkaʤira⸣naː ⸢niŋ⸣gai ⸢ʔoː⸣ru ⸣munuru ⸢soː⸣ʤi naru ʃiʤi⸢naː]
(産後四日目に祈願されるものが祈願<精進>になるわけですね)