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Define amai あまい Meaning アマイ

Displaying results for amai (amai・あまい・アマイ) – ryukyu

JLect: Japonic Languages and Dialects Database

Results from JLect’s Japonic Languages and Dialects Database, created by Zachary Read, © JLect.com.

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Ryukyu (Miyako)

かなまイ

(Noun) Head

Ryukyu (Kunigami: Benoki)

あまはん【甘さん】

(Ha-Adjective) Sweet

Ryukyu (Okinawa)

あまさん【甘さん】

(Sa-Adjective) Sweet

A dictionary of the Ryukyuan language

Results from the 沖縄語辞典 データ集 Okinawago jiten dēta-shū (Okinawan Language Dictionary Data Collection), published by the National Institute for Japanese Language and Linguistics, © CC BY 4.0.

Search languages: Okinawan → Japanese

アマイ amai (?amai) ⓪ 名

  1. 余り。余分。'NkasiNcunu kutubanee ?amaee neeN.昔の人のことばには無駄がない。

タマイ tamai (tamai) ① 名

  1. たまり。水溜まりなど。

アヤマイ ayamai (?ajamai) ⓪ 名

  1. あやまち。過失。失敗。caaru~nu ?ati,?NzasaQtaga'jaa.どんな過失があって離縁になったのかねえ。

アマイムン amaimun (?amaimuN) ⓪ 名

  1. 余りもの。余ったもの。

アマイムン amaimun (?amaimuN) ⓪ 名

  1. あばれ者。乱暴者。

カタマイ katamai (katamai) ① 名

  1. かたまり。

ヤマイン yama in ('jama?iN) ⓪ 名

  1. 何の字かわからない,だれにも使用できるように作ってある三文判。

ヤマイン yama in ('jama?iN) ⓪ 名

  1. のら犬。野犬。

ユーアマイ yuu amai ('juu?amai) ⓪ 名

  1. 余り物。使い残し。不用品。

ミジタマイ mijitamai (miZitamai) ⓪ 名

  1. 水たまり。雨水などのたまったところ。

タマイミジ tamaimiji (tamaimiZi) ① 名

  1. 溜まり水。ひと所に溜まって,流れない水。

アヤマイグトゥ ayamaigutu (?ajamaigutu) ⓪ 名

  1. あやまち。過失。

ハヤマイグトゥ hayamaigutu (hajamaigutu) ⓪ 名

  1. 早まった事。早計。

ニタマイジラ nitamaijira (nitamaiZira) ① 名

  1. 生気のない顔。笑ったことのないような顔。腐れかかった顔の意。

ヤマイチュビ yama ichubi ('jama?icubi) ⓪ 名

  1. taka?icubiと同じ。

チムヌアマイ chimunu amai (cimunu?amai) ⓪ 名

  1. 心の余裕。心のゆとり。

アマイークマイー ama iikuma ii (?ama?iikuma]?ii) ⓪ 副

  1. 話し方が整然としないさま。あっちを言い,こっちを言い。しどろもどろ。~sjuN.

ニタマイルクジュー nitamairukujuu (nitamairuku]zuu) ① 名

  1. rukuzuu(豆腐を小さく切り,塩をつけて焼いたもの)を少し腐らせたもの。茶人のお茶請けにする。

A dictionary of the Ryukyuan language

Results from the 沖縄語辞典 データ集 Okinawago jiten dēta-shū (Okinawan Language Dictionary Data Collection), published by the National Institute for Japanese Language and Linguistics, © CC BY 4.0.

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あまい 【甘い】

See also

Phrases

Dictionary of the Practical Use of Okinawan

Results from the うちなーぐち活用辞典テキストデータベース Uchinaaguchi katsuyō jiten tekisuto dētabēsu (Dictionary of the Practical Use of Okinawan), by Shinsho Miyara, © CC BY-ND 3.0 DEED.

Search languages: Japanese ↔ Okinawan

あまいん (あまたん、あまらん、あまてぃ)

  • 余る
  • Example phrases
    • ゆー あまい しみそーちゃるんでぃ いーしぇー まーちょーんでぃる くとぅ やん。
      (天国に召されたというのは亡くなっているということです)
    • うやふぁーふじぇー ゆー あまい しみそーちゃしが、うやふぁーふじぬ めんしぇーる ぐそーや かーまー あらん、あみだいぬ しちゃんでぃどぅ いらっとーくとぅ ちむしからーさー すな よー やー。
      (先祖は天国に召されたが、先祖のいらっしゃるあの世は縁台の下と言われているので、むなしい思いはしないでよ、「ぐそー」を参照)
    • ななじゅー あまてぃ くぬ あわり すん。
      (70歳を過ぎて、この辛さを味わう)
    • はたち あまれー どぅーっし はたらき よー。
      (20歳を過ぎたら自分で働きなさいよ)
    • るくじゅー かさにてぃ、ひゃく はたち。
      (還暦を迎えて、120歳の願をたてる)
    • くれー あまやー やしが、あとぅまさいがふーんでぃん あくとぅ、うり むっちいけー。
      (これは余り物なのだが、後のものに勝り果報ってこともあるので、これを持って行きなさい)
    • ぬくやー
      (残り物)

Audio Database of Hatoma Lexicon

Results from the 鳩間方言 音声語彙データベース Hatoma hōgen onsei goi dētabēsu (The Audio Database of Hatoma Lexicon), by Shinichi Kajiku and Natsuko Nakagawa, © CC BY-SA 3.0 DEED

Search languages: Yaeyama (Hatoma) ↔ Japanese

アマイ [ʔa⸢mai] (名)

  • 神遊び。神職者たちが神歌を歌って神遊びすること。/カムラーマヌ アマイヤー ヌーフサティル アマイル/(カムラーマの神遊びは何が欲しくて神遊びするのか)

アマイシミルン [ʔa⸢maiʃimiruŋ] (他動)

  • 甘えさせる。
  • Example phrases
    • ⸣マーッふァー ア⸢マイシミルンダ⸣ パーンケーンマ ⸢アシキララン⸣ツォー
      [⸣maːffa ʔa⸢maiʃimirunda⸣ paːŋkemmaː ⸢ʔaʃi̥kiraran⸣ʦoː]
      (孫を甘えさせるから祖父母達には預けられないそうだ)

アマイパダ [ʔa⸢maipada] (名)

  • 赤ちゃんがンゴーンゴー[ʔŋ⸢goː⸣ŋ⸢goː]と微笑みながら甘える時期。「甘え時期」の儀。⸣パダ[⸣pada]は、「時期、頃、年頃」の意。
  • Example phrases
    • ヤ⸢ラビ⸣ヌ ア⸢マイパダー ヌシ⸣トゥルン バ⸢ラースン
      [ja⸢rabi⸣nu ʔa⸢maipadaː nuʃi̥⸣turum ba⸢raːsuŋ]
      (乳児の甘える時期<無邪気な笑顔>は、泥棒をも真人間にする<笑わせる>)

アマイビー [ʔa⸢maibiː] (名)

  • 二つの火の玉が一つになったり分かれたりして、踊り楽しんでいるように見える火の玉。鬼火。「歓え火<あまえび>」の義。
  • Example phrases
    • シ⸢チ⸣ヌ ⸢ユー⸣ロー ア⸢マイビーン⸣ ミラリンティ⸢ダー
      [ʃi̥⸢ʧi⸣nu ⸢juː⸣roː ʔa⸢maibiːm⸣ mi⸢ra⸣rinti⸢daː]
      (節祭りの夜には歓え火<鬼火>が見られるそうだよ)

アマイヨールン [ʔa⸢maijoː⸣ruŋ] (自動)

  • 神仏が喜び楽しむ。「あまえ<歓え>・おはる<御座す>」の転訛したもの。サ⸢カサ(司)やティ⸢ジリ⸣ビ(男性神職者)たちが祭祀の終了後に、神職者の家に持ちまわりで集まり、酒食を用意して神歌を歌い習ったという。昔から神職(サカサ・ティジリビー)を継ぐ際にも、司や男性神職者の家に集まって神歌の練習をしたという。⸢ユーニンガイ[⸢juːniŋgai](旧暦三月の世願いの祭祀)の後に、神職者の家を回って飲食しながら神歌の練習をする習慣は1965年頃まで続いていた。
  • Example phrases
    • ⸢カン⸣プスンケーヤ ム⸢カ⸣シェー キ⸢チゴン ユーニンガイヌ⸣ アトー ⸣ウマー ⸣カマー ユ⸢ライヨー⸣リ イッ⸢ケナ⸣ ア⸢マイヨーッ⸣タン
      [⸢kam⸣pu̥suŋkeːja mu⸢ka⸣ʃeː ki̥⸢ʧigoŋ juːniŋgainu⸣ ʔatoː ⸣ʔumaː ⸣kamaː ju⸢raijoː⸣ri ʔik⸢kena⸣ ʔa⸢maijoːt⸣taŋ]
      (神職者<神人>たちは、昔は結願祭、世願いの祭祀の後は、あちらこちらに集まられて<寄り合われて>神遊びをなされ、非常に楽しまれたものだ)

アマイルン [ʔa⸢mairuŋ] (自動)

  • 嬉しがる。喜ぶ。踊り楽しむ。神遊びをする。神が喜び楽しむ。「あまえる(歓える)」。歌謡語。「あまへて」『混効験集』。/カムラマーヌ アマイヤ/(カムラーマの神遊びは)/ヌーフサティル アマイル/(何が欲しくて楽しむのか)/カムラマーヌ アマイヤ アカカラジ フサティル アマイル/(カムラーマの神遊びは民百姓が欲しくて神遊びするのだ)/カムラマーヌ アマイヤ /(カムラーマの神遊びは)/ウヤキユーバ タボラリ/(カムラーマの神遊びは豊年満作を賜ることです)『鳩間島古典民謡古謡集』。鳩間島の神職者たちは祈願の後に神々と共に踊り遊んだ。
  • Example phrases
    • ⸢カン⸣プスンケール ア⸢マイヨール
      [⸢kam⸣pu̥suŋkeːru ʔa⸢maijoː⸣ru]
      (神職者たちが神遊びをされる)

アマイルン [ʔa⸢mairuŋ] (自動)

  • 甘える。人の好意にべったり頼る。やりたい放題にする。
  • Example phrases
    • ⸢タンガッふァ⸣トゥ ⸢ウシトゥ⸣ッふァー ア⸢マイルンダ⸣ ア⸢マイル⸣ フ⸢シ⸣ シ⸢キシミル⸣ナ
      [⸢taŋgaffa⸣tu ⸢ʔuʃi̥tu⸣ffaː ʔa⸢mairunda⸣ ʔa⸢mairu⸣ ɸu̥⸢ʃi⸣ ʃi̥⸢kiʃimiru⸣na]
      (一人っ子と末っ子は甘えるから、甘える癖をつけさせるな)
    • シ⸢ザッ⸣ふァー ア⸢マイラヌ
      [ʃi⸢ʣaf⸣faː ʔa⸢mairanu]
      (年上の子は甘えない)

アガマイ [ʔa⸢gamai] (名)

  • (植)稲の品種名。赤米。ダ⸢ネー⸣ママイ[da⸢neː⸣mamai]ともいう。
  • Example phrases
    • ア⸢ガマイヤ⸣ イ⸢ル⸣ヌ ア⸢ガー ベー⸣ティル ⸣アイニ ⸢ナー⸣ シ⸢キラ⸣リ ⸢ブー⸣ツォー
      [ʔa⸢gamaija⸣ ʔi⸢ru⸣nu ʔa⸢gaː beː⸣tiru ⸣ʔaini ⸢naː⸣ ʃi̥⸢kira⸣ri ⸢buː⸣ʦoːː]
      (赤米は色が赤いので、そのように名前が付けられているそうだ)

カティマイ [kḁ⸢ti⸣mai] (名)

  • ノギ(禾、芒)を取り去った籾。在来種の稲を脱穀して芒を落とすために臼にいれ、杵で搗いて籾にした。これを更に挽き臼にかけて玄米にし、搗き臼で搗いて精米した。芒を除去するために臼で搗くことを、⸣カトゥン[⸣kḁtuŋ](かてる<糅て>の義か)という。⸣ウシノーマイ[⸣ʔuʃinoːmai](在来種の米)やダ⸢ネー⸣ママイ[da⸢neː⸣mamai](在来種の米)には長いのげ(芒)があるので、搗臼で搗いて芒を除去する必要があり、そのことを⸣カトゥン[⸣kḁtuŋ](搗く<カツ>)というが、カティマイは、「搗いて芒を落とした籾」の義。
  • Example phrases
    • ⸢ザイレーマイ⸣ヤー カ⸢ティ⸣マイ ⸣ナシティ ⸢ウンダル⸣ ピ⸢キウシ⸣シ ピ⸢キティ⸣ ア⸢ラム⸣トー ⸢トゥッ⸣タ⸢ダー
      [⸢ʣaireːmai⸣jaː kḁ⸢ti⸣mai ⸣naʃi̥ti ⸢ʔundaru⸣ pi̥⸢kiʔuʃi⸣ʃi pi̥⸢kiti⸣ ʔa⸢ramu⸣toː ⸢tut⸣ta⸢daː]
      (在来種の赤米は臼で搗いて芒を除去し、それから挽き臼で挽いて玄米にし、アラムトゥ<籾殻>は取り去ったものだよ)

シラシタフ [⸣ʃiraʃi̥taɸu] (名)

  • お産の準備。⸣シラパマイ[⸣ʃirapamai](産褥中の食糧{EOS}白米約一斗)、⸣シラタムヌ[⸣ʃiratamunu](お産の時、地炉にくべ<焼べ>る薪{EOS}丸太のまま、大きく割った薪、約三駄)の準備をしたり、⸣シラキン[⸣ʃirakiŋ](産着)、シ⸢ビシ⸣ケー[ʃi⸢biʃi̥⸣keː](おむつ)等の準備をすること。
  • Example phrases
    • ⸣シラシタホー ⸢シェーン⸣カヤー
      [⸣ʃiraʃi̥tahoː ⸢ʃeːŋ⸣kajaː]
      (お産の準備は完了したかな)

タカビヌフチ [tḁ⸢kabi⸣nu ɸu̥ʧi] (連)

  • 高干瀬の津口。タ⸢カ⸣ビー[tḁ⸢ka⸣biː](高干瀬)の西側、⸢アーラマイズニ[⸢ʔːramaiʣuni](東前曽根)との間にある約50メートルの津口。島の代表的な津口。石垣・鳩間・西表祖納・白浜の定期航海船が出入りするである。「冨川親方八重山島諸村公事帳」(同治14)によると「鳩間津口に諸船が潮懸の時、役人か筆者は早速小舟を出して用を足す。とりわけ天候が悪い時は助船の活動が重要である」『石垣市史叢書3』とあるから、現在の鳩間港には八反帆、六反帆の地船(公用船)は接岸出来なかったことになる。島から刳り舟や剥ぎ舟の小舟で高干瀬の津口まで漕ぎ出して用を足した

タカビンフチ [tḁ⸢kabiŋ⸣ɸu̥ʧi] (名)

  • 高干瀬の津口。タ⸢カビ⸣ヌ フ⸢チ[tḁ⸢kabi⸣nu ɸu̥⸢ʧi](高干瀬の津口)ともいう。タ⸢カ⸣ビ[tḁ⸢ka⸣bi](高干瀬)と⸢アーラマイズニ[⸢ʔaːramaiʣuni](東前曽根)との間にある津口。鳩間島の桟橋から南南東約2キロの海にある津口で島の二大津口の一つ。石垣、鳩間、西表租納、白浜の定期航海船の出入りした津口である。西表島北岸の、⸢クーラ[⸢kuːra](久浦)、トゥ⸢マダー[tu⸢madaː](トゥマダ{EOS}苫田)、⸢ケー⸣ダ[⸢keː⸣da](慶田)、⸢ユシ⸣キダー[⸢juʃi̥⸣kidaː](ヨシキ田)、サ⸢キンダー[sa⸢kindaː](崎田)あたりへ水田耕作のために漕ぎ出す⸣イダフニ[⸣ʔidaɸuni](板船{EOS}サバニ)もこの津口から出入りした。
  • Example phrases
    • ⸢ウンパンシン⸣マー タ⸢カビン⸣フチトゥ ⸢インタヌ ウーグ⸣チラル ⸣ンジペーレー シ⸢タル
      [⸢ʔumpaŋʃim⸣maː tḁ⸢kabiŋ⸣ɸu̥ʧitu ⸢ʔintanu ʔuːgu⸣ʧiraru ⸣ʔnʤipeːreː ʃi̥⸢taru]
      (運搬船は、高干瀬の津口と西の大津口がら出入港<出入り>はしたものだ)

ダネーママイ [da⸢neː⸣mamai] (名)

  • (植)稲の品種名。赤紫色を呈し、香ばしくて美味である。粥に炊くと薄く油分が出る。ア⸢ガマイ[ʔa⸢gamai](赤米)、⸢ザイレー⸣マイ[⸢ʣaireː⸣mai](在来米)ともいう。
  • Example phrases
    • ダ⸢ネー⸣ママイヤー ン⸢ギヌ⸣ アルンダー カ⸢マイ⸣ヤー ッ⸢ふァーンシェン
      [da⸢neː⸣mamaijaː ʔŋ⸢ginu⸣ ʔarundaː ka⸢mai⸣jaː f⸢faːŋʃeŋ]
      (赤米はのぎ<芒>「芒、乃木<のぎ>、 uby{禾穂}{イナ|ホ}の芒なり『和名抄』」があるので猪は食べなかった)

ダレーマ [da⸢reː⸣ma] (名)

  • 赤米。在来種の稲。ダ⸢ネー⸣ママイ[da⸢neː⸣mamai]の転訛したもの。西表祖納ではダネーマイといっていた。玄米の色は赤く、粳米で芒の長さも長かった。粒の量も多い品種であったという。
  • Example phrases
    • ム⸢カ⸣シェー ダ⸢レー⸣ママイバル ス⸢ク⸣リ ⸢オーッ⸣タツォー
      [mu⸢ka⸣ʃeː da⸢reː⸣mamaibaru su̥⸢ku⸣ri ⸢ʔoːt⸣taʦoː]
      (昔はダレーマ稲を栽培しておられたそうだ)

パーレー [⸢paː⸣reː] (名)

  • 爬龍船競漕の行事。旧暦六月のミ⸢ジニー[mi⸢ʤiniː](壬)の日を選んで執り行われる⸢プー⸣ル[⸢puː⸣ru](豊年祭)の初日、⸢ゾーラキ[⸢ʣoːraki](西村、東村対抗の伝統的入子型奉納舞踊)の最終演目の終了と同時に、イ⸢リクヌ⸣ティー[ʔi⸢rikunu⸣tiː](入子の笛)が一段と高く吹き鳴らされると、ドゥ⸢ラーン[du⸢raːŋ](銅鑼)が強打され、カシラ持ちが旗頭を持ち上げ、棒踊りの曲に合わせながら東回りでカシラ[ka⸢ʃi⸣ra](旗頭)を⸣サンシキ[⸣saŋʃiki](桟敷)の浜に移動させる。浜には東西に二本のポール(旗頭の支柱)が立っており、カシラを支柱に結わえて立てておく。ポールの前には、東西の⸢パーレー⸣フニ[⸢paːreː⸣ɸuni](爬龍船)が並べてある。サ⸢カサ[sḁ⸢kasa](司{EOS}女性神職者)やティ⸢ジリ⸣ビー[ti⸢ʤiri⸣biː](男性神職者)達が所定の座に着かれると、二艘の⸢パーレー⸣フニは漕ぎ手達によって、手で下げ持つようにして勢いよく進水され、漕ぎ手たちが一斉に乗船する。漕ぎ手が乗船すると、舳先が揃えられる。同時に⸢ユークイジラ⸣マ[⸢juːkuiʤira⸣ma](世乞い歌<豊年を引き寄せる神歌{EOS}世乞いジラマ>)が神職者、漕ぎ手、村人達によって厳かに歌い出される。漕ぎ手達は神歌ジラマのフレーズに合わせてゆっくりと一櫂漕いで櫂を高く持ち上げ、一節歌い終えて櫂を海に入れ、一漕ぎして船を進める。東西の爬龍船はトゥ⸢ムヌー⸣ル[tu⸢munuː⸣ru](船頭{EOS}艫乗り)によって直径約30メートルの円形に漕ぎ回されて舳先を揃え、出発の銅鑼の音を合図にスタートする。爬龍船は沖合い約200メートルに浮かべた折り返し点を目指して漕ぎ進む。折り返し点には⸢ブイ[⸢bui](浮標{EOS}うき{EOS}英語からの借用語)に小旗が立ててあるので、そこでUターンして桟敷の方へ漕ぎ帰る。ブイは桟敷から鳩離島のパンガマイシ[⸢pagamaiʃi](羽釜石)とピ⸢ナイサキ[pi⸢naisaki](ピナイ崎)のマ⸢ニ⸣ツァイシ[ma⸢ni⸣ʦaiʃi](俎板石)の方向にあわせることになっている。パーレーフニがターンする際に船頭が小旗を櫂で倒す。これがルールであるが、出発の時点で、神歌の歌詞に東と西で違いがある。東の神歌の歌詞が一節だけ長い。従ってスタート時点において西村の爬龍船が一櫂入れる分だけ早めにスタートすることになるので、常に西村の爬龍船が勝つ仕組みになっている。これは西村<女性>が勝てば豊年が約束されるという伝承に基いている。若い人達はこの仕組みを知らないから、喧嘩沙汰を引き起こしたこともあった。両爬龍船がスタートした浜に到着すると、イ⸢チバン⸣ヤク[ʔi⸢ʧibaɲ⸣jaku](一番漕ぎ手)が船から飛び降り、サ⸢カサ達の座っているところへ駆け上り、先着順に uby{跪}{ヒザマズ}いて神酒を頂く。その間、浜では老若男女銅鑼や太鼓を乱打して⸢ガー⸣リ[⸢gaː⸣ri](応援{EOS}「自慢合戦」の義)をする。それが済むと、漕ぎ手を先頭に、⸢ユーアギジラ⸣マ[⸢juːagiʤira⸣ma](世揚げジラマ<豊年を迎える神歌>)と⸢パイミジラ⸣マ[⸢paimiʤira⸣ma]を応援参加者も共に歌いながら、東西それぞれの爬龍船の回りを廻る。漕ぎ手は櫂を立てて囃子の「サーユイユイ」と「ハイヨーシュラヨー」の部分を歌いながら進み、立てた櫂を左右に振る。爬龍船に海水が沢山入るとユ⸢ガフー[ju⸢gaɸuː](世果報)が uby{齎}{モタラ}されたといって喜ぶ。船のあか(淦)を方言で⸣ユー[⸣juː](湯)ともいうが、それを⸢ユー[⸢juː](世{EOS}世果報)に掛けたものである。歌い終わると、東村を先頭にして桟敷へ戻る。サカサ達が所定の場所に座ると、旗頭をサカサ達の前に立てて、⸣サンシキヌウタ[⸣saŋʃikinuʔuta](桟敷の歌)を歌う。それが済むと旗頭を⸢アイ⸣ザムトゥ[⸢ʔai⸣ʣamutu](旗頭出迎えの座)へ進め、⸢アイ⸣ザムトゥヌ ⸣ウタ[⸢ʔai⸣ʣamutunu ⸣ʔuta](旗頭出迎えの座の歌)を歌い、各トゥ⸢ニムトゥ[tu⸢nimutu](村の宗家{EOS}旗頭を保存する家)へ別れて帰り、トゥ⸢ニムトゥの門前でトゥ⸢ニムトゥヌ⸣ ウタ[tu⸢nimutunu⸣ ʔuta](村の宗家の歌)を歌いながら家の中へ入る。旗頭は一番座の東の所定の場所に立てて置きく。ピ⸢キ[pi⸢ki](血筋)の人、漕ぎ手、ティジリビー等が参加するが漕ぎ手は庭で、他の者は座敷に上がって酒肴の持て成しを受け、⸢サンバーレ[⸢sambaːreː]歌を歌う。その後漕ぎ手達は⸢パーレー⸣フニ[⸢paːraː⸣ɸuni](爬龍船)のフ⸢ナム⸣トゥ[ɸu⸢namu⸣tu](船主)の家へ、爬竜船の淦を瓶に入れて持参する。船主の家では酒肴の持て成しを受け、フ⸢ナム⸣トゥ[ɸu⸢namu⸣tu](船元)の歌を歌って解散する

バナ [⸣bana] (名)

  • わな(罠)。針金などを輪状につくり、⸣カマイ[⸣kamai](猪)の獣道に仕掛けておいて足を縛って締め上げ捕獲する装置。「罥 和奈<わな>」『新撰字鏡』、「~彼面此面に 佐須 和奈乃~。万、3361」の義。
  • Example phrases
    • ⸢シン⸣ダシ ヤ⸢マシゥ⸣カ ⸣バナ ス⸢ク⸣リ ア⸢ギティ⸣ カマイ ⸣トゥルンティ ス⸢コーリ⸣ ス⸢コー⸣レー
      [⸢ʃin⸣daʃi ja⸢masï̥⸣ka ⸣bana su̥⸢ku⸣ri ʔa⸢giti⸣ kamai ⸣turunti su̥⸢koːri⸣ su̥⸢koː⸣reː]
      (針金で沢山罠を作って獣道に仕掛けて<掛けあげて>、猪を捕獲しようと<獲ろうと>準備しておかれてある)
    • ⸣バナ ア⸢ギルン
      [⸣bana ʔa⸢giruŋ]
      (罠を仕掛ける)

プール [⸢puː⸣ru] (名)

  • 豊年祭。稲の収穫祭。「穂利」と記されるが、「穂祈り」の義とする説『八重山語彙』がある。毎年旧暦六月中旬の壬の日から(i)⸢ユードゥー⸣シ[⸢juːduː⸣ʃi](「夜通し」の義{EOS}夜をこめて祈願する前夜祭)が始まり、(ii) ⸣トーピン[⸣toːpiŋ](「当日」の義{EOS}ナ⸢カヌ⸣ピン{SqBr}na⸢kanu⸣piŋ{/SqBr}<中の日>ともいう)、(iii) シ⸢ナ⸣ピキ[ʃi⸢na⸣pi̥ki](綱引き)と三日間に亘って執り行われる。鳩間島では旧暦五月の壬の日に執り行われるス⸢ク⸣マ[su̥⸢ku⸣ma](稲の初穂祭)から⸢プール⸣ヌ ⸣シチ[⸢puːru⸣nu ⸣ʃi̥ʧi](豊年祭の期間)に入っているといわれている。昔の人々は⸢豊年祭をするために生きているんだ」と言われたという。島で最も盛大な祭りである。対岸の西表島からも、この祭りを見学するために傭船して来たものである。稲や粟の収穫後、神に対する感謝と来年の豊作を祈願する祭りで、旧暦6月のミ⸢ジニー[mi⸢ʤiniː](壬)に⸢ピュール⸣トゥリ[⸢pjuːru⸣turi](日取り{EOS}「日和取り」の義)して行われた。昔は、ム⸢トゥサカ⸣サ[mu⸢tusaka⸣sa](友利御嶽の司)を中心にして各御嶽の司やティ⸢ジリ⸣ビー[ti⸢ʤiri⸣biː](男性神職者)が集まって祭りの日取りをし、それを⸢スー⸣ダイ[⸢suː⸣dai](「総代」の義{EOS}部落会長に相当する人)に伝え、それをブ⸢ラクゾーカイ[bu⸢rakuʣoːkai](部落常会)にかけて決定した。サ⸢キピュール[sḁ⸢kipjuːru](上旬の日和{EOS}「先日和」の義)と⸣アトゥピュール[⸣ʔatupjuːru](下旬の日和{EOS}「後日和」の義)を司の方々が用意して部落の役員に提案し、稲穂の⸢ウーミ⸣グワイ[⸢ʔuːmi⸣guwai](完熟度{EOS}⸢熟れ具合」の義)を勘案して部落常会で日程を決定したのである。豊年祭の日程が決まると、部落レベルや家庭レベルにおいても、それへ向けての諸準備がなされた。司の⸣アッパー[⸣ʔappaː](お祖母さん)たちは各自の⸣ウガン[⸣ʔugaŋ](御嶽{EOS}「お願」の義)へ参拝し、⸢プー⸣ルの日程を報告して御嶽の掃除を始めた。各家庭では、⸢プー⸣ルスコール[⸢puː⸣rusu̥koːru](豊年祭の準備)として、ム⸢チマイ[mu⸢ʧimai](糯米)を精白し始めた。庭の木陰でニ⸢ブ⸣ク[ni⸢bu⸣ku](ニクブク{EOS}藁を編んで作った敷物{EOS}稲藁でカーペットのように編んだ敷物{EOS}稲掃き蓆)を敷いて、イ⸢ニ⸣ピキ[ʔi⸢ni⸣pi̥ki](米擂り{EOS} uby{籾摺}{モミ|スリ})をしたり、シ⸢キ⸣ウシ[ʃi̥⸢ki⸣ʔuʃi](搗き臼)を並べて、二人一組、三人一組になって uby{糯米}{モチ|ゴメ}を uby{搗}{ツ}いて uby{精白}{セイ|ハク}した。これが⸢プールシゥカイ⸣バー[⸢puːrusï̥kai⸣baː](豊年祭用の糯米)となる。⸢プール⸣ムチ[⸢puːru⸣muʧi](豊年祭の餅)に使う米のことである。豊年祭の一週間前になると、餅を包むのに用いるバ⸢サン⸣パー[ba⸢sam⸣paː](芭蕉の葉)やサ⸢ミヌパー[sa⸢minupaː](月桃の葉)を切りに、⸢ウイバル[⸢ʔuibaru](西表島の上原)やウ⸢ボー⸣ダ[ʔu⸢boː⸣da](西表島の住吉地区)、ニ⸢シ⸣ミジ[ni⸢ʃi⸣miʤi](西表島の住吉地区の北側)、⸢カーダ[⸢kaːda](西表島、ウ⸢ボー⸣ダの東部)あたりへ出かけた。部落では⸢スー⸣ダイ(総代{EOS}部落会長{EOS}シ⸢マム⸣チ ⸢ユームチ{SqBr}ʃi⸢mamu⸣ʧi ⸢juːmuʧi{/SqBr}<島持ち・世持ち>の義)を中心に、ヤ⸢ク⸣サ[ja⸢ku⸣sa](総代の下に西村、東村に各二名選出された村役人)、⸢ザーアタ⸣ル[⸢ʣaːʔata⸣ru](座敷係{EOS}西村、東村各二名選出)、⸢ジンバイ[⸢ʤimbai](配膳係{EOS}西村、東村各二名選出)らが神行事の諸準備を担当した。ヤ⸢ク⸣サ達は⸢プー⸣ルの四、五日前から漁に出て魚や蛸を捕り、蒲鉾やガ⸢シ⸣イズ[ga⸢ʃiʔiʣu]( uby{燻製}{クン|セイ}にした魚{EOS}⸣クバン{SqBr}⸣kubaŋ{/SqBr}< uby{神饌}{シン|セン}>)にしたり、パ⸢リタク[pa⸢ritaku](干し uby{蛸}{タコ}{EOS}「張り蛸」の義)にして準備した。ナ⸢マ⸣シ[na⸢ma⸣ʃi](刺身{EOS}「 uby{膾}{ナマス}」の義)にする魚は⸢ユードゥー⸣シの昼に漁獲した魚を用いた。⸢ゾーラキ[⸢ʣoːraki](奉納舞踊)の稽古は⸢プー⸣ルの二週間前辺りから始められた。西村は、⸣ウブシケー[⸣ʔubuʃikeː](大城家)、⸢ヨーカ⸣ヤー[⸢joː⸣kajaː](西原家)、ア⸢ザテー[ʔa⸢ʣateː](東里家)、パ⸢ナシケー[pa⸢naʃi̥keː](花城家)、⸢クシケー[⸢kuʃi̥keː](小底家)などで棒踊や⸢ゾーラキ(奉納舞踊)の練習がなされた。銅鑼を打ち、笛を吹き鳴らして、西村・東村が競争して練習した。練習風景を盗み見ようとしては、見張りの青年たちに追い返されたりした。西村の棒踊、特にル⸢クサク⸣ボー[ru⸢kusaku⸣boː](六尺棒)、サ⸢ク⸣ボー[sḁ⸢ku⸣bou](尺棒{EOS}木刀踊)などは、先輩方が厳しく技を指導された。東村のナ⸢ギナタ[na⸢ginata](長刀棒踊)は力強く、勇壮な棒踊だったので、見劣りせぬよう、ガ⸢マ⸣ク[ga⸢ma⸣ku](腰)の入れ方、腕の使い方<ため方>、力の入れ方を注意して指導した。昭和40年頃までは、昼は田畑の仕事と鰹漁業に従事し、夜は遅くまで銅鑼や笛の音を鳴らして奉納舞踊、棒踊の稽古をして、村は最高に活気付いていた。⸢ゾーラキや棒踊が⸢バング⸣バリ[⸢baŋgu⸣bari](プログラム{EOS}「番配り」の義)通りに仕上がっているかどうかを確認するため、⸣トーピン[⸣toːpiŋ](祭り当日)の二、三日前に、ス⸢クミ[su̥⸢kumi](リハーサル{EOS}「仕込み」の義)をして部分的な手直しを行い、満を持して祭り当日を迎えた。その間、西村、東村双方とも偵察を送って相手方の技を研究しあっていたことは勿論である。グ⸢サーク⸣マイ[gu⸢saːku⸣mai](五勺米)は⸢ユードゥー⸣シ[⸢juːduː⸣ʃi]の前日、ヤ⸢ク⸣サ[ja⸢ku⸣sa]二人、⸢ザーアタ⸣ル[⸢ʣaːata⸣ru]二人らによって各戸から一人当たり白米五勺ずつ徴収された。これは、⸣フダニン[⸣ɸudaniŋ](十五歳以上の男女{EOS}人頭税時代の「納税者」の義)の頭数に割り当てられたが、中には、フダニンに達しない子供の分まで、進んで納入する人もいた。昔は、⸣グシパナ[⸣guʃipana](神酒と花米)の神酒や、⸢コー⸣パナ[⸢koː⸣pana](線香と花米)の⸢カウ[⸢kau](線香{EOS}「香」の義)も徴収された。徴収されたグ⸢サーク⸣マイは友利御嶽のサ⸢カサ(司)の家の一番座に集められ、ヤ⸢ク⸣サ達によって、イ⸢チ⸣ヤマ[ʔi⸢ʧi⸣jama](五箇所の御嶽{EOS}友利御嶽、ピナイ御嶽、西堂御嶽、新川御嶽、前泊御嶽)に等分に配分された。その間、司は一番座で正座している。作業が完了した後、友利御嶽の五勺米を入れた⸢フイ⸣バ[⸢ɸui⸣ba](真茅を編んで作った穀物入れ)にだけは、バ⸢ラ⸣ザン[ba⸢ra⸣ʣaŋ]( uby{藁算}{ワラ|ザン}、五勺米の数量を示したもの)と明細書が置かれ、他の御嶽の分は袋に入れられる。五勺米が神前に並べられると、酒と肴の膳が出され、ヤクサによって五勺米の明細が読み上げられる。司によるお礼の言葉が述べられて後、ヤクサからは豊年祭が滞りなく行われるよう、お願いの言葉が交わされる。その後に各御嶽の司の家へ同様な形式で五勺米が届けられる。かくて諸準備が順調に進行し、村ヤクサの家では、⸢ユードゥー⸣シ[⸢juːduː⸣ʃi](夜を徹して行われる祈願)に用いる円形のッ⸢ス⸣ムチ[s⸢su⸣muʧi](白餅)が作られ、⸢ユードゥー⸣シを迎えた。⸢ユードゥー⸣シは、友利御嶽でサ⸢カサ[sḁ⸢kasa](司)とティ⸢ジリ⸣ビーが各家から集められたパ⸢ナン⸣グミ[pa⸢naŋ⸣gumi](花米)を神前に供え、村役人の⸢ポー⸣ツァー[⸢poː⸣ʦaː](料理人{EOS}「包丁人」の義)によって作られた⸣ウサイ[⸣ʔusai](魚介料理{EOS}「お菜」の義)やバ⸢キサカ⸣サ[ba⸢kisaka⸣sa](脇司{EOS}司を補助する司)によって盛り付けられた⸢クームチ[⸢kuːmuʧi](供物類)をバ⸢キトゥリ⸣ブン[ba⸢kituri⸣buŋ](通い盆{EOS}供物一式を盛って持ち運ぶ長方形の盆)に入れて供え、ユ⸢ネン⸣ヌパイ[ju⸢nen⸣nupai](夕方の拝<祈願>)、ユ⸢ナカ⸣ヌパイ[ju⸢naka⸣nupai](夜中の拝<祈願>)、シ⸢トゥムティ⸣ヌパイ[ʃi̥⸢tumuti⸣nupai](朝<つとめて>の拝<祈願>)の順で、三回の祈願を夜を徹して執り行った。ユ⸢ネン⸣ヌパイ、ユ⸢ナカ⸣ヌパイ、シ⸢トゥムティ⸣ヌパイの間には、⸢ユードゥー⸣シに参加した村の有志たちと司やティ⸢ジリ⸣ビーらが三線、笛、太鼓を鳴らして歌舞をし、神を歓待するが、⸢ユードゥー⸣シが終わった早朝、司を先頭にティ⸢ジリ⸣ビーたちがミ⸢ルク⸣ウタ[mi⸢ruku⸣ʔuta](弥勒歌)を歌って友利御嶽をおりて村へ帰る。ミ⸢ルクン⸣ヤー[mi⸢rukuɲ⸣jaː](弥勒を安置、保管している家)の所まで来て神職者達は解散して各家庭に帰り、⸣トーピン[⸣toːpiŋ](祭り当日)の神行事へと移っていく。⸣トーピンの午前十時ごろ、司やティ⸢ジリ⸣ビー バキサカサたちがグ⸢サーク⸣マイ(五勺米)、パナングミ(花米)を各ピ⸢キ[pi̥⸢ki](血族集団)の御嶽へ持参して祈願する。その際、各家から司の家へ献上されたカ⸢サン⸣パームチ[kḁ⸢sam⸣paːmuʧi](芭蕉の葉で包んだ餅を5枚~7枚を一束にしたもの{EOS}⸢プール⸣ムチ{SqBr}⸢puːru⸣muʧi{/SqBr}ともいう)の中から数枚の餅を持参して供える。丁度この時間帯には友利御嶽で、⸢ヤーバンニガイ[⸢jaːbannigai](「八番祈願」の義か)が祈願される。各御嶽では、サ⸢カサやティ⸢ジリ⸣ビー、ピ⸢キの参拝者たちが各御嶽の⸢プール⸣ウタ[⸢puːru⸣ʔuta](豊年祭の歌)を uby{謡}{ウタ}う。その後、時間を見計らって友利御嶽へ行く。全員が揃うと友利御嶽の拝殿に向かって合掌し、⸢カン⸣シバ[⸢kaŋ⸣ʃiba](マーニの葉{EOS}「神芝」の義か)を頭に結び、ミ⸢チウタ[mi⸢ʧiʔuta](道歌)を歌いながら友利御嶽を下りて⸣サンシキ[⸣saŋʃi̥ki](桟敷)へと向かう。⸣サンシキでは、⸢スー⸣ダイ(総代)やムラヤクサ(村役人)達が司やティ⸢ジリ⸣ビーら神職者一行を迎えて⸣サンシキヌウタ[⸣saŋʃi̥kinu](桟敷の歌)を歌って所定の座につく。これを合図に、西村と東村のカ⸢シ⸣ラ[kḁ⸢ʃi⸣ra](旗頭)が⸢アイ⸣ザムトゥ[⸢ʔai⸣ʣamutu](旗頭が合流する地点)で合流し、桟敷へ入場する。東村のカ⸢シ⸣ラ(旗頭)を先頭にし、⸢ボーウティシン⸣カ[⸢boːʔutiʃiŋ⸣ka](棒踊人衆<臣下>)、⸢ゾーラキシンカ[⸢ʣoːrakiʃiŋka](奉納舞踊をする人衆<臣下>)を従えて進む。出演者はカ⸢シ⸣ラがトゥ⸢ニムトゥ[tu⸢nimutu](根屋{EOS}友利家と東里家)を出る時からメーキャップをし、コスチュームに身を包み、隊列を組んで笛、太鼓、銅鑼を打ち鳴らし、気勢を上げてアイザムトゥで合流し、⸣サンシキ[⸣saŋʃi̥ki]へと進んでいく。続いて西村のカ⸢シ⸣ラも同様に入場する。カシラは⸣サンシキ(桟敷)の正面の定位置に二本のポールを立てて、それに結わえておく。⸢ゾーラキや棒踊は東村、西村対抗で競演されるが、東村と西村の交代の際にはカ⸢シ⸣ラを一旦サンシキの入り口まで退場させて再入場させる。競演が終わると、最後に⸢パー⸣レー[⸢paː⸣reː]( uby{爬竜船}{ハ|リュウ|セン} uby{競漕}{キョウ|ソウ})が行われる。ゾーラキの最終演目が終わると同時に、笛が一段と高く吹き鳴らされると、銅鑼が強打され、カシラ持ちが旗頭を持ち上げ、棒踊の曲に合わせながら、東回りでサンシキの浜に移動させる。浜には二本のポールが立てられており、カシラをそれに結わえて立てておく。ポールの前には、東と西の⸢パーレー⸣フニ[⸢paːreː⸣ɸuni](爬竜船)が装飾を施されて並べてある。司たちが所定の座に着かれると、二隻のパーレーフニは漕ぎ手によって手で下げ持つようにして勢いよく海に浮かべられ、漕ぎ手たちが乗る。一旦舟を揃えてから⸢ユーアギジラマ[⸢juːʔagiʤirama](世揚げジラバ{EOS}世乞いジラバ<神歌>)を歌い、ゆっくりと舟を漕ぎまわして出発点に揃え、出発の銅鑼の合図でスタートを切る。折り返し点のブイは約200メートル沖に白旗を立ててある。この方角も、桟敷からパ⸢トゥ⸣マレー[pḁ⸢tu⸣mareː](鳩離島)の⸢パンガマイシ[⸢paŋgamaiʃi]( uby{羽釜石}{ハ|ガマ|イシ})と、ピ⸢ナイサキ[pi⸢naisaki](ピナイ崎)のマ⸢ニ⸣ツァイシ[ma⸢ni⸣ʦaʔiʃi]( uby{俎板石}{マナ|イタ|イシ})に合わせるように定められている。このブイの白旗を回る際に、トゥ⸢ム⸣ヤク[tu⸢mu⸣jaku](船頭{EOS}「艫櫂」の義)が櫂で白旗を倒すことになっている。こうしてゴールインすると、イ⸢チバン⸣ヤク[ʔi⸢ʧibaɲ⸣jaku](一番漕ぎ手)が舟から飛び降りて司の前に uby{跪}{ヒザマズキ}き、神酒を頂く。その間、浜では老若男女が入り乱れて銅鑼や太鼓を乱打し、⸢ガー⸣リ[⸢gaː⸣ri](応援合戦{EOS}「自慢合戦」の義か)をする。これが済むと、⸢ユーアギジラマ[⸢juːʔagiʤirama]と⸢パイミジラ⸣マ[⸢paimiʤira⸣ma](早めジラバ)を漕ぎ手と応援団が一緒に歌い、旗頭を先頭にして桟敷へ戻り、東西のトゥニムトゥ(根元屋)へと分かれていく。桟敷では⸣サンシキヌ ⸣ウタ[⸣saŋʃikinu ⸣ʔuta](桟敷の歌)を歌い、それから⸢アイ⸣ザムトゥ[⸢ʔai⸣ʣamutu](合流点{EOS}「あひざ<会い座元>」の義か)へ戻って「別れの歌」、⸢アイ⸣ザムトゥウタ[⸢ʔai⸣ʣamutuʔuta](アイザムトゥ歌)を歌って東西のトゥ⸢ニムトゥ(根元屋{EOS}旗頭を保管している家)へ帰る。トゥ⸢ニムトゥ(根元屋)ではトゥ⸢ニムトゥヌ⸣ウタ[tu⸢nimutunu⸣ ʔuta](根元屋の歌)と⸢サンバー⸣レー[⸢sambaː⸣reː]が歌われて儀式を終える。一方、漕ぎ手達は⸢パー⸣レー[⸢paː⸣reː](爬竜船)の船元家に集まり、フ⸢ナム⸣トゥ[ɸu⸢namu⸣tu](船元の歌)を歌ってトーピンの儀式の総てを終了する。⸢プー⸣ルの三日目は、シ⸢ナ⸣ピキ[ʃi⸢na⸣pi̥ki](綱引き)である。綱引きの当日、午前中に、サ⸢カサ[sḁ⸢kasa](司)、ティ⸢ジリ⸣ビー[ti⸢ʤiri⸣biː](男性神職者)、バ⸢キサカ⸣サ[ba⸢kisaka⸣sa](脇司)らは⸣ウガン[⸣ʔugaŋ](御嶽)に行き、祈願をして帰りに友利御嶽の司の家で歌や三線で神遊びをして待機する。一方、青年達は午前中より綱の準備や旗頭の準備をする。各戸から徴収した uby{稲藁}{イナ|ワラ}を使って uby{藁縄}{ワラ|ナワ}を uby{綯}{ナ}い、それを数本縒り合わせて太い綱をつくる。シ⸢ナヌ⸣ミン[ʃi⸢nanu⸣miŋ](綱の耳)は稲藁を巻き込んで直径約30センチの太さにつくり、そこから約20メートルほどは直径約20センチの太い綱に作る。太い綱からは枝綱を多く出して、綱を引きやすいように工夫した。旗頭の伝統的なものと異なり、綱引きの日のカシラはデザインも形も毎年新しく工夫された。鰹漁船の工場からはカツオをかたどったカシラも出された。午後3時頃になると、⸣サンシキにおいては司やティ⸢ジリ⸣ビーらが所定の座につき、村の有志たちも所定の座にすわる。と同時に銅鑼の早打ちが始まり、それを合図に⸢ヒーヤユイ⸣サ[⸢çiːjajui⸣sa]の掛け声があがり、東村、西村入り乱れて乱舞する。巻き踊のように、ひとしきり乱舞があり、銅鑼の合図で旗頭が東西に分かれた後、コスチュームに身を固め、前列に木刀(剣)を持った婦人(2名)、二列に⸢ザイ[⸢ʣai]( uby{麾}{キ}{EOS} uby{幣帛}{ヘイ|ハク}{EOS}ザイ)もった婦人(2名)、三列にタイ⸢コー⸣マ[tai⸢koː⸣ma](小太鼓)を持った婦人(2名)、その後に数人の合唱隊よるイ⸢ジックナー[ʔi⸢ʤikkunaː](口合戦{EOS}「言い競い」の義)が始まる。一種の「土地誉め」競争で、東村、西村の合唱隊は向かい合って、村の自慢を単調な曲にのせて謡い uby{囃}{ハヤ}す。小太鼓の音に合わせて謡い、曲に合わせて体を前後にゆすりながら両手を下ろしたり、戻したりする動作を繰り返す。前列の女性は両手で剣を小さく振りながら東西より5、6歩前進してきて剣と剣を切り結び、くるっと回って原隊へ戻る動作を繰り返す。こうして⸢イジックナーが終わると、次に⸢ガーリ⸣ウタ[⸢gaːri⸣ʔuta](囃し歌{EOS}「自慢歌」の義か)が歌われ、シ⸢ナ⸣ピキ[ʃi⸢na⸣pi̥ki](綱引き)に移る。綱引きは一回と二回は簡単に引いて本番に移る。本番は、先ず、シ⸢ナヌ⸣ミン[ʃi⸢nanu⸣miŋ](綱の耳{EOS}雄綱と雌綱を合わせるところ)を寄せることから始まる。西村からは戸板に乗った女性が鎌を持って身構え、男達に担がれてゆっくりと進み出る。東村からは、長刀を持った男性が身構え、同じく戸板に乗って銅鑼の音に合わせてながらゆっくりと進み出る。東西の綱が合体した所まで進むと、双方とも身構えを解き、東村から五穀の入った籠が手渡され、西村からは、それを受けて神酒を手渡す。この儀式が済むと西村の女性は鎌と鎌の刃を打ち鳴らして再び身構える。東村の男性も長刀を斜め下に身構え、双方とも急いで退場する。そして本番の綱引きが行われる。本番の綱引きには司もティ⸢ジリ⸣ビーも参加する。東村は人口も多く、強力ではあるが、大綱は一旦は東へ引かせても、最後は西村の方へ引き寄せ、世果報を予祝するのが慣例である。これは⸢パー⸣レー(爬竜船競漕)でも同様で、⸢ユーアギジラマの歌詞の中に構造的に西村が勝つ仕組みが隠されている

フジマレー [ɸu⸢ʤimareː] (名)

  • 石を積み上げて造った「古墓」のこと。往古の風葬の跡と思われる所で、身元の不明の人骨が葬られてある。イ⸢ラ⸣カマイ[ʔi⸢ra⸣kamai](「甍前」の義か{EOS}ウ⸢ブ⸣マイ{SqBr}ʔu⸢bu⸣mai{/SqBr}<大前>と⸢ナードー{SqBr}⸢naːdoː{/SqBr}<長堂>の中間にある)のガ⸢ジ⸣マル[ga⸢ʤi⸣maru](がじまる{EOS}榕樹)やヤ⸢ラブ[ja⸢rabu](てりはぼく)などの雑木、ア⸢ダン⸣ブラ[ʔa⸢dam⸣bura](阿檀{EOS}タコノキ)の繁った所である。
  • Example phrases
    • イ⸢ラ⸣カマイナー フ⸢ジマレーヌ アッタ⸣ヌ マ⸢ナ⸣マン ⸣アンユー ッ⸢サン⸣サー
      [ʔi⸢ra⸣kamainaː ɸu⸢ʤimareːnu ʔatta⸣nu ma⸢na⸣maŋ ⸣ʔaɲjuː s⸢san⸣saː]
      (イラカマイにフジマレーがあったが、今もあるのか分からない<知らない>よ)

マイズニ [⸢mai⸣ʣuni] (名)

  • 固有名詞。前曽根。鳩間島の南約1000メートルの海中に発達した珊瑚礁。⸢アーラマイズニ[⸢ʔaːramaiʣuni](東前曽根)とナ⸢カヌ⸣スニ[na⸢kanu⸣suni](中の曽根)、⸢イーリマイズニ[⸢ʔiːrimaiʣuni](西前曽根)の三つの曽根からなる。⸣スニ[⸣suni](曽根)とは、干潮時に海上に姿を現さない珊瑚礁の浅瀬のことである

マニツァイシ [ma⸢ni⸣ʦaʔiʃi] (名)

  • 俎板石。ピ⸢ナイサキ[pi⸢naisaki](ピナイ崎)の海中にある岩。俎板のように見えることから命名された。⸢グンカンイシ[⸢guŋkaniʃi](軍艦石)ともいう。軍艦の形をした岩。古老たちはこれを、マ⸢ニ⸣ツァイシ[ma⸢ni⸣ʦaʔiʃi](俎板石)という。鳩離島の⸢パンガマイシ[⸢paŋgamaiʃi](羽釜形の石)と対を成して、神話的空間世界をなすと考えられる。
  • Example phrases
    • ム⸢カ⸣シプソー ムー⸢ル⸣ マ⸢ニ⸣ツァイシティル ア⸢ゾーッタ⸣ル
      [mu⸢ka⸣ʃipu̥soː muː⸢ru⸣ ma⸢ni⸣ʦaʔiʃitiru ʔa⸢ʣoːtta⸣ru]
      (昔の人は皆俎板石といわれたものだ)
    • ⸢パー⸣レー
      [⸢paː⸣reː]
      (爬竜船)
    • の際の⸢ブイ
      [⸢bui]
      (英語からの借用語{EOS}Buoy<浮標>)
    • 設置の目印となる。 ⸢ブイヤー パンガマイシトゥ⸣ マ⸢ニ⸣ツァイシナー ア⸢ティリ⸣バ
      [⸢buijaː paŋgamaʔiʃitu⸣ ma⸢ni⸣ʦaʔiʃinaː ʔa⸢tiri⸣ba]
      (浮標は羽釜石と俎板石に当てなさい<目印にしなさい>)

Japanese-Multilingual Dictionary (JMDict)

Results from the Japanese-Multilingual Electronic Dictionary project (JMdict), created by Jim Breen, © Electronic Dictionary Research and Development Group.

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あまい甘い

(Common I-adjective)

  1. Sweet-tasting; Sweet; Sugary; Sugared

  1. Fragrant (smelling); Sweet (music)

  1. Lightly salted; Light in salt; Not spicy

  1. Naive; Overly optimistic; Soft on; Generous; Indulgent; Easy-going; Lenient

  1. Half-hearted; Not finished properly

  1. Insufficient; Not satisfactory; Inadequate; Loose

  1. Mild

  1. Tempting; Enticing; Luring

あまい亜麻糸

(Noun)

  1. Flax yarn

あまいもの甘いもの甘い物

(Noun)

  1. Sweets; Sweet food

あまいこえ甘い声

(Noun)

  1. Sweet voice; Seductive voice

あまい亜麻色

(Noun)

  1. Flax color; Flax colour; Beige; Ecru

あまいことば甘い言葉

(Expression)

  1. Alluring words; Endearing words; Sugared words; Sweet words; Honeyed words; Flattery; Cajolery

わきがあまいわきが甘い脇が甘い

(Expression)

  1. Preventing one's opponent from getting an underarm grip

  1. Having weak defenses

よみがあまいヨミがあまい読みが甘い読みがあまいヨミが甘い

(Expression)

  1. Overly optimistic; Misjudged; Underestimated

つめがあまい詰めが甘い

(Expression)

  1. Having a poor endgame

こどもにあまい子供に甘い

(I-adjective)

  1. Indulgent to (one's) children

あまいものずき甘いもの好き甘い物好き

(Noun)

  1. Sweet tooth; Love of sweet things

あまいしょうせつ甘い小説

(Noun)

  1. Sentimental novel

あまいしるをすう甘い汁を吸う

(Expression)

  1. To make a good thing out of (something)

あまいかおをする甘い顔をする

(Expression)

  1. To go easy on somebody; To be easygoing; To be lenient

あまいものはべつばら甘い物は別腹

(Expression)

  1. There's always room for dessert; There's another stomach for dessert

すいもあまいもかみわける酸いも甘いも噛み分ける酸いも甘いもかみ分ける酸いも甘いもかみわける

(Expression)

  1. To be experienced in the ways of the world; To taste the bitter and the sweet